バイオマスとカーボンニュートラル

バイオマスコラム
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再生可能エネルギーと言われているのは太陽光、風力、地熱、水力そしてバイオマスです。これらをエネルギーとして使って発電すれば、カーボンニュートラルすなわち大気中のCO2を増やさないで発電が可能になります。

確かに太陽光、風力、地熱、そして水力は、再生可能かつCO2は発生させませんが、バイオマスは草木などの生物資源ですから、燃やせばCO2は発生します。これがどうして「大気中のCO2を増やさない」と言えるのか?

それは、その草木は大気中のCO2を吸収しながら成長して来たからです。CO2を取り込んで光合成によって草木の体に変えて成長するわけです。ですからバイオマスを燃料として使うとCO2は排出するのですが、それは「成長過程で取り込んだ大気中のCO2を再び大気中に排出するだけ」なので、プラスマイナスゼロになるということです。

ここが石炭や原油などの化石燃料たちと大きく違うところです。化石燃料は、放っておけば地中に眠っていたものを掘り起こして燃やすから、大気中のCO2は「純増してしまう」のです。これが地球温暖化の大きな原因になっています。

とは言えバイオマスでもCO2を発生させるのは間違いがないので、これをさらに積極的に回収あるいは固定してしまったほうが良いに決まっています。これは「CO2の吸収量の方が排出量より多い状態、つまりカーボンポジティブ」です。英国などはCO2排出ゼロの「カーボンニュートラル」を目指しているのですが、その先の「カーボンポジティブ」を目指したいですね。