太陽光発電や風力発電では電力会社の火力発電運転技術が継承されないし、技術者も育たないというお話をします。
電力会社は今でも多くの石炭火力、LNG火力(ガス)、石油火力、そして原子力発電設備を保有し運転しています。これらはいずれも燃料から熱を取り出し、ボイラーで水を高温で沸騰させ、その高温スチームを使って発電機のタービンを回転させて電気を得ています。
これらの火力発電設備は、自然条件に左右されずに24時間の連続運転が可能ですし、必要に応じて稼働率を落としたり、止めたりすることが出来るのです。そのために運転技術が必要でしたし、長年の稼働により、その技術は電力会社に蓄積されてきたし、同時に技術者の育成や若手への継承を行ってきたのです。ところが太陽光発電や風力発電は、機械を据え付けて稼働さえすれば、あとは燃料は必要なく、自然エネルギーだけで運転が可能
です。従って定期的な機器類のメンテナンスを除けば、発電所の運転技術は必要ないのです。何かもったいない気がするのは私だけでしょうか。