林業と木質バイオマス発電事業の両立

バイオマスコラム

林業と木質バイオマス発電の成長産業化に向けた研究会の進捗

木質バイオマス発電の最大の課題は、コストの約7割を占めると言われている燃料費の低減と持続可能な燃料の安定供給です。

木質バイオマス発電の普及と発展に重要となってくるのが次の両輪です。

・発電事業の自立化

・燃料の供給源としての国内林業産業の持続可能な取組み

そこで、2020年7月、農林水産省と経済産業省の共管で主催する「林業・木質バイオマス発電の成長産業化に向けた研究会」が立ち上がりました。

現在、課題解決に向けた方策の議論が進められています。

同研究会の目的は、「木質バイオマス燃料の供給元としての森林の持続可能性の確保と木質バイオマス発電の発電事業としての自立化を両立するための方策を探ること」にあります。

その前提となるのが、木質バイオマス利用の「持続可能性」「コスト低減」「安定供給」です。

2020年12月現在、計3回が実施されました。主に、次のような論点を中心に議論が進められています。(2020年10月16日付研究会報告より)

①現行の建材用途メインの木材収集・運搬等の、システム資源の効率の最大化
②燃料をメインとする木材の育成や、生産体系とそのビジネスモデルの検討
③上記②のために、確実な更新や造林を含めた広葉樹や早生樹の活用
④木質バイオマスの熱利用・熱電併給のさらなる普及
⑤木質バイオマス燃料の品質安定化
⑥ライフサイクルGHG排出量の抑制の観点から、木質バイオマス燃料の加工・流通・利用の在り方・実態把握等(可視化)