SDGsとは

バイオマスコラム

SDGs(エスディージーズ)とは、Sustainable Development Goalsの略称です。邦訳は「持続可能な開発目標」となります。2015年の国連サミットにおいて全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中核をなす、国際社会全体が取り組む目標です。

 

誰もが取り組める、具体的な17の目標

SDGsは、2016年から2030年までに達成すべき17のゴールとそれぞれに具体的な年限と行動目標が書かれた169のターゲットで構成されています。その目的は、「2030年を年限とし、地球上の『誰一人取り残さない(No one will be left behind)』持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現」です。

SDGsの理念が示すように、世界すべての人に共通する「普遍性」が特徴です。

画期的なことは、17の目標それぞれにカラフルなメッセージアイコンを作成し、言語、世代、セクターを超えて誰もが使えるツールとして公開したことです。

 
ミレニアム開発目標(MDGs)を経てSDGsへ

1990年代、主要な国際会議で、国際開発目標が採択されました。2000年に入り、9月にニューヨークで開催された、国連ミレニアム・サミットにて「国際ミレニアム宣言」が採択されました。「国際開発目標」と「国際ミレニアム宣言」の2つを統合し、2001年にMDGs(Millennium Development Goals)がスタート。

MDGsは、人間の尊厳を奪う貧困へのグローバルな取組として国連での専門家間議論を経て生まれた、SDGsの前身なのです。

 

ミレニアム開発目標(MDGs)は、2015年を目標達成期限とする普遍的な合意に基づく測定可能な目標を定め、15年間で次のような成果を上げました。

  1. 10億人以上が極度の貧困を脱した(1990年以来)
  2. 子どもの死亡率は半分以下に減少(1990年以来)
  3. 学校に通えない子どもの数は半分以下に減少(1990年以来)
  4. HIV/エイズ感染件数は40%近く減少(2000年以来)

しかし、課題も残りました。

そこで、2012年、リオデジャネイロで開催された「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」で持続可能な開発(SDGs)の議論がスタート。今日の世界が直面する、さらに喫緊のいくつかの課題に取り組むための力強い誓約として、2015年9月、国連にて193か国の全会一致で「SDGs(Sustainable Development Goals)」が採択されました。

「経済発展」と「環境」という、これまで対立していた2大テーマをひとつにまとめたのがSDGsなのです。

 

目標達成状況、日本は世界17位(2020年度)

世界のSDGs達成への取り組みをリードしているのは欧州、特にスウェーデン、デンマーク、フィンランドといった北欧諸国です。2021年現在、昨年度の国別の評価ランキング※によれば、上位20カ国は次のようになっています。2017年には11位だった日本は、2018年、2019年は15位、さらに順位を落として17位となっています。

※国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」とドイツのベルテルスマン財団発行の各国の達成状況分析レポート「SDG Index and Dashboards Report」2020年度版

出所:日経リサーチ