エネルギー自給率の低い日本では、新しいエネルギー源の確保とその開発は緊急の課題です。SDGsの達成期限でもある2030年に向けて、日本のエネルギーをどのように構成していくのか。その指針となるのが、経済産業省が公表している「エネルギーミックス2030」です。
エネルギーの基本は「3E+S」
「エネルギーミックス2030」の土台となっているものに、3年ごとに策定される「エネルギー基本計画」があります。2020年現在、2018年7月策定の「第5次エネルギー基本計画」を方針として政策が進められています。
まず、エネルギー政策は、安全性(Safety)が大前提です。そこに安定供給(自給率 Energy Security)、経済性(電力コストEconomic Efficiency)、環境(温室効果ガス排出量Environment)の3つの「E」を加えた「3E+S」を満たすことが要になります。
バイオマス発電の目標は4%
「エネルギーミックス2030」中で示されている再エネの構成比率目標は、どのくらいでしょうか? 全体の22~24%です。そのうちバイオマスは4%となっています。実現のためには、2030年時点で年間2500万トンのバイオマスで4GWの発電が必要になる計算です。
出典図全て:資源エネルギー庁
さらに先の2050年。日本は「温室効果ガスを80%削減」という高い目標を掲げています。「第5次エネルギー基本計画」には、再エネが経済的に自立した主力電源となることで達成を目指すと示されています。
再エネの低コスト化や新しい市場の創出、育成が急がれます。