木質バイオマスとは、さまざまな生物資源(バイオマス)の中で、木材からなるバイオマスのことです。
国内木材を大きく3つに分類
大きくは「未利用間伐材」「製材工場等残材」「建設発生木材」という3つに分類することができます。
未利用間伐材 | 森林(林業)から出る間伐材や成長した樹木の伐採時に発生した枝、葉などの林地残材など |
製材工場等残材 | 製材工場などから発生する樹皮やのこ屑など |
建設発生木材 | 住宅の解体材や街路樹の剪定枝など |
木質バイオマスを有用なエネルギー資源として、電気・熱・輸送燃料に変換して利活用していきます。
木質の農作物残渣も燃料に
しかし、その後、発電利用の中で上表の分類のどこにも該当せず有望な資源である木質バイオマスが出てきました。農作物の収穫の際に出る木質の副産物(農作物残渣)です。
パーム椰子(アブラヤシ)の殻であるPKS、アブラヤシ廃材(古木)のパームトランク、アブラヤシの果実を取り出した後の空房のEFBがそれに当たります。
現在、FIT制度では、「未利用間伐材」「製材工場等残材」「建設発生木材」など「一般木材」(主産物)として、また、PKS、パームトランク(副産物)を一般木質バイオマス燃料として区分し、一般木材は森林法に基づき、輸入燃料は第三者認証による持続可能性の確認
を求めることが必須となっています。PKS、パームトランクの持続可能性の確認方法は、2021年現在、経済産業省の審議会にて議論が続けられています。
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