バイオマスコラム

「バイオマス・イノベーション・アジア 2024」に参加してきました。今回のカンファレンスで、特筆したいのは「SAF」をテーマとしたパネルディスカッションが“初めて”企画されたことでした。

「バイオマスの需要がうなぎ上りに高まる」との予想をお伝えしました。「製鉄業界」でも、バイオマス燃料の需要が高まるとの予想をお伝えしました。実は「セメント業界」と「ケミカル業界」においても、バイオマスの需要増が見込まれているのです！

近年、SDGs、地球温暖化防止などが脚光を浴びており、化石燃料は「地球温暖化の“元凶”」とみなされています。このようになったのは、この2～3年のことです。実は、5年ほど前までは「脱炭素化？　まだ当社には早いよ」と、経営層が手をこまねいていました。

バイオマス燃料の“潜在顧客”は「鉄鋼業界」です。なぜならば、鉄の製造には「コークス（石炭）」が必要不可欠だからです。しかし、コークスは「石炭」で燃焼時二酸化炭素が発生します。そこで、役立つのが「バイオマス」です。 なぜならば「コークス」は「バイオマス」に置換できるからです。

昨今、ニュースなどでもよく耳にする「再生可能エネルギー」。英語では「Renewable Energy」と書き、尽きることのない自然界のエネルギーを指しており、「カーボンニュートラル（大気中の二酸化炭素を増やさない）」と呼ばれています。

バイオマス発電所において燃料の燃焼によって発生するCO₂を回収・貯留することで温室効果ガスの排出を減らすのがBECCSという技術です。このBECCSについては、低コスト化に向けた技術開発が進展するなかで、世界的な広がりを見せるるでしょう。

廃棄される予定の農作物を燃料として再利用する、「農業残渣バイオマス」。　特に航空機用燃料としての利用が期待されています。 航空業界で燃料として導入が進む中、農業残渣バイオマスの強みと今後について、ご紹介します。

BECCS（ベックス）は、地球の大気中の二酸化炭素総量を減らす、カーボンネガティブな技術の一つとして期待されています。なぜ温暖化防止につながるのか、世界と日本でのBECCSに関する取り組みをお伝えします。

「J－クレジット制度」とは、再生可能エネルギーの導入などによって行われた「CO₂（二酸化炭素）の削減・吸収」に対して「クレジット」を付与し、「クレジットを資金化したい企業」と「クレジットを購入したい企業」の間での「売買」を実現する制度です。

農業残渣バイオマスとは、バイオマス発電所の燃料として用いる「使い道のない農業残渣物（アーモンドの殻、もみ殻など）などのこと。2023年1月、これらが「FIT認定燃料」として認められた。これにより燃料が安価で調達できるようになるだけでなく、温室効果ガスも減らすことができる。